約1800回転/分)

工業用ミシン程ではありませんがモーターの力もあらゆる服地の状態に対応するだけの力は充分にありますので、きれいな出来上がりが期待できます。工業用ほどは危険を伴いませんのでミシンに少し慣れた人なら使えます。縫製を仕事にしている人を対象に作られたミシンなので「職業用」と名が付いていますが、様々な素材、様々なデザインで日頃自由な創作を望む人には趣味の領域でもこのミシンがお勧めです。

工業用も職業用も外見より機能面が大事ですから、見た目は家庭用の様にカラフルではありませんが、仕事としての使用目的で作られたという点で故障は少なく長時間連続使用に耐え、20〜30年と働いてくれる心強いミシンです。生地が柔らかくても固くても直線ステッチが乱れないという基本的な働き(服を仕上げる上では、直線縫いの機能が命です。)を満たした単純な構造で少々の故障なら自分で直す事もできます。家庭用ミシンの様に市場の回転効果を狙ってモデルチェンジを繰り返す様な事はありませんので、見た目は昔とあまり変化がありません。


1300〜1500回転/分)

職業用ミシン程の力があり場所を取らず移動が簡単。最近の住宅事情を背景に出てきたミシンです。ちょっと見は『家庭用ミシン』と変わらない様ですが、内容は明らかに違います。当教室に備えたミシンは全てこのタイプです。「どんな服地でも縫いたいけれど、ミシンを広げたままにしておく部屋がない」人にはお勧めです。『職業用ミシン』よりモーターの回転数が少し劣りますが、服を縫うには充分な力があります。地厚のジーンズでも冬のコート地でも縫えます。
初心者が購入する時、縫うスピードや力の面で「私にも使える?」とよく質問されますが、まったく問題ないでしょう。当講座には一度もミシンを使ったことのないビギナーがたくさん受講されますが、戸惑うことなく使っています。



『工業用』 『職業用』 『職業用タイプのポータブル』 どれも直線縫い専用ミシンです。ジグザグ縫いはできません。
服を作る上では直線機能が重要で、他の機能を追加する事で起こるデメリットを考えるとミシン会社もこれ以上の機能は追加しないでしょう。

たとえば、ジグザグ縫いを備えたミシン(家庭用ミシンにあります)はミシン目(裏面)がわずかに斜めに流れますのでステッチがきれいではありません。又、多機能になればなるほど機械に負担がかかりますので壊れやすく肝心の直線縫いの働きは低下します。

一つだけ困るのはボタンホールができないことですが、別売りで直線縫いミシンに取り付けるボタンホールの器具が市販されています。かがり寸法も自動でセットできブラウスや普段着の薄手のワンピースのボタンホールならこの器具で充分でしょう。

上記の職業用に分類されるミシンが「服を作る」目的に充分答えてくれるミシンですが、それに比べ『家庭用のミシン』は、生地が制約され思う様に仕上がらないマイナス面が一つ二つと出てきます。『家庭用ミシン』もピンきりがあり一様には説明できませんが、ミシン選びの注意点を中心に解説していきますので 下目次欄をクリックしてご覧ください。

1.失敗しないためのミシン選び

2.具体的な選択基準 

3.工業用ミシン 

4.職業用ミシン

5.家庭用ミシン 

6.ロックミシン 

7.中古ミシン